1.坐骨神経痛治療について
坐骨神経痛は、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった神経圧迫性疾患だけでなく、梨状筋症候群など筋・筋膜由来の放散痛によっても生じる多因子性の症候群です。
そのため、正確な病態評価と適切な治療戦略が不可欠となります。
当院では、鍼治療を中心とした保存的治療を行い、神経や筋肉の状態を改善し、症状の緩和と再発予防を図ります。
2.痛みを出しやすい筋肉
小殿筋・中殿筋・梨状筋・大腿方形筋・上下双子筋・外閉鎖筋などです。
上記の筋肉は股関節の奥にあるインナーマッスルです。
股関節を安定させる働きがあります。
これらの筋肉が障害されると臀部から足にかけて痛みが出ることが多いです。
梨状筋が緊張するとすぐ下を通る坐骨神経を圧迫し、坐骨神経痛を出します。

3.治療
痛みに関連する筋肉はどれも体の奥にあるインナーマッスルです。
そのためマッサージだけでは完全に治療するのは難しいです。
当院では2寸~3寸(6~9cm)の鍼を使用します。
皆さんその長さにびっくりされますがお尻の筋肉は分厚いので奥の筋肉に届かせるには必要なのです。
お尻を中心に足の方にも鍼を打っていきます。
4.治療効果
多くの方では4~5回ほどで改善がみられます。早い人なら2~3回の治療で効果が出る人もいます。
この効果の早さが鍼治療の特徴です。
症状の重い方では週に1~2回を目安に2~3か月くらいが目安です。
5.よくあるご相談
「薬を飲んでも改善しない」
→ 鍼治療により筋緊張を緩和し、血流を改善。薬物療法で届かない領域に作用します。
「手術を避けたい」
→ 鍼治療と運動療法を組み合わせることで、多くのケースで保存療法による改善が期待できます。
6.鍼治療の有効性(エビデンス)
近年、国内外の研究においても鍼治療が坐骨神経痛を含む腰下肢痛に有効であることが報告されています。
- 国際的研究
鍼治療は慢性腰痛および坐骨神経痛の疼痛軽減に有効であり、機能改善にも寄与する可能性があると報告されています。 - 国内研究
坐骨神経痛患者に対して鍼治療を行った結果、VAS(疼痛スコア)およびQOL指標の有意な改善が確認されています。
👉 これらの研究から、鍼治療はエビデンスに基づく有効な保存療法の一つとして国際的にも認められつつあります。
当院では、こうした科学的根拠を踏まえた鍼治療を提供し、根本改善と再発予防をサポートします。
7.坐骨神経痛Q&A
Q1. 坐骨神経痛は鍼で治りますか?
A. 鍼治療は筋肉や神経周囲の緊張を和らげ、血流を改善することで症状の改善が期待できます。症状の程度や期間により回数は異なりますが、改善例が多く報告されています。
Q2. 坐骨神経痛の痛みに鍼は痛いですか?
A. 髪の毛ほどの細さの鍼を使うため、チクッとした軽い刺激程度で、ほとんど痛みはありません。安心して受けられます。
Q3. 坐骨神経痛の治療は安全ですか?
A. すべて使い捨ての鍼を使用しており、感染症リスクはありません。WHOや各国の医学ガイドラインでも安全性が確認されています。
Q4. 坐骨神経痛の治療頻度はどのくらいですか?
A. 軽度の痛みは数回で改善が見られる場合があります。慢性化している場合は、週1〜2回程度を目安に継続的な治療を行うことが効果的です。
Q5. 坐骨神経痛の再発を防ぐには?
A. 長時間同じ姿勢を避ける、腰・臀部のストレッチや軽い運動を取り入れる、適切な姿勢を意識することが重要です。鍼治療と併せて生活習慣の見直しも効果的です。
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