1.鍼灸治療について
鍼灸は数千年の歴史を持つ伝統医学であり、近年では科学的根拠も注目される療法です。
当院では、エビデンスに基づいた鍼灸治療と、筋肉のコリに特化したトリガーポイント治療を組み合わせ、自然治癒力を高め症状の改善を目指します。
鍼の種類
「鍼って痛そう…」と思う方もご安心ください。
当院では、治療する場所や症状に合わせて長さや太さを選べる鍼を使用しています。
腕や手足など浅い場所には細く短い鍼、腰や肩など深く届かせたい場所には太めで長い鍼を使い、無理のない安全な治療を提供します。
長さ | 主な使用部位 | 太さ(直径) | 特徴・用途 |
---|---|---|---|
15mm | 手・指・顔 | 0.12~0.18mm | 浅い部位や敏感な場所に最適、刺激低い |
30mm | 手・腕・足 | 0.16~0.20mm | 手足や浅い筋肉に使用、刺激は少な目 |
40mm | 肩・背中 | 0.18~0.20mm | 肩や背中の浅めの筋肉に対応。 |
50mm | 腰・大腿 | 0.20~0.25mm | 深い筋肉や広範囲の治療に適する。 一般的な治療用 |
60mm | 腰・臀部 | 0.25~0.32mm | 深部の筋肉まで届く、しっかり刺激する治療向け |

2.鍼の効能
- 痛みの軽減
鍼刺激により筋緊張を緩和し、血流を改善。鎮痛作用を持つ神経伝達物質(エンドルフィン)の分泌により痛みを抑えます。 - 自律神経の調整
交感神経・副交感神経のバランスを整え、ストレスや不眠、動悸など自律神経由来の症状に有効です。 - 内臓機能の調整
消化器や婦人科系の症状に対しても、鍼灸が体内環境を整える働きをします。 - トリガーポイント治療
「トリガーポイント」とは痛みの原因(引き金)になる場所です。これを探し出し直接治療するのでとても効果的です。
3.症状別・具体的症例
① 坐骨神経痛
- お尻から太ももにかけてのしびれや痛み、腰の違和感
- 鍼治療とトリガーポイント治療で梨状筋や腰部多裂筋にアプローチし、血流改善と神経刺激の緩和を図ります。
- 結果:痛みの軽減、歩行や日常動作の改善
②生理痛・月経関連症状
- 強い下腹部痛や腰痛、イライラなどの症状
- 腹部・腰部・手足の経穴を使用した鍼灸で血流とホルモンバランスを整えます。
- 結果:痛みの軽減、症状の周期的安定化
③自律神経系疾患
- 不眠、頭痛、めまい、動悸、過敏性腸症候群など
- 自律神経調整に効果のある経穴へ鍼灸を施し、交感神経と副交感神経のバランスを整えます。
- 結果:睡眠改善、ストレス軽減、全身の安定感向上
4.安全性について
- 使い捨て鍼の使用で感染症リスクを徹底排除
- 髪の毛ほどの細さで、施術時の痛みは最小限
- WHO(世界保健機関)および米国国立衛生研究所(NIH)でも、有効性と安全性が認められた補完医療として推奨
5.WHOが鍼灸で有効と認める代表疾患
- 腰痛、肩こり、頭痛、不眠症、生理痛、胃腸障害など
👉 鍼灸治療は「症状を抑えるだけでなく」、体のバランスを整え自然治癒力を高める治療です。
坐骨神経痛・生理痛・自律神経系の不調など、薬に頼らず体質改善を目指す方にも最適です。
6.鍼灸Q&A
Q1. 鍼は痛くないですか?
A. 髪の毛ほどの細い鍼を使用するため、チクッとする程度でほとんど痛みはありません。多くの方は「思ったより痛くない」と驚かれます。
Q2. どのくらいの回数で良くなりますか?
A. 急性の症状なら数回で改善する場合もありますが、慢性的な症状は週1~2回程度の施術を継続することで効果が高まります。症状や体質によって回数は異なります。
Q3. 鍼灸には副作用はありますか?
A. 大きな副作用はありませんが、まれに施術後にだるさや眠気を感じることがあります。これは「好転反応」と呼ばれ、体が回復していく過程で一時的に起こるものです。
Q4. 鍼灸とトリガーポイント治療は違うのですか?
A. トリガーポイント治療は筋肉のしこり(痛みの引き金点)に鍼を打つことで、血流を改善し痛みを和らげる治療法です。鍼灸の中でも特に痛みに特化したアプローチとして行っています。
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